学生時代の恋と、ワキガ手術を決意するまで

学生時代、同じクラスの男の子と少しいい感じになったことがありました。夏祭りの花火大会に誘ってもらって、一緒に浴衣を着て出かけたときは、胸が高鳴って夢みたいな時間でした。

そのあとも何度か遊びに誘ってくれて、周りの友達からは「きっとあの子、あなたのこと好きなんだよ」と囁かれるほど。私もだんだん「この恋は本物かもしれない」と思うようになりました。

そしてついに、思い切って自分から告白をしました。けれど返ってきた答えは、想像もしていなかった「ごめん」。

理由を聞く勇気なんてなく、ただその場で笑顔を作るしかありませんでした。でも家に帰る途中、胸の奥からふと浮かんできたのは――
「もしかして、ワキガのことに気づかれていたのかな?」 という思いでした。

一緒に歩いたとき、花火を見上げて近づいたとき。きっと汗もかいていたし、自分の匂いが気づかれてしまったのかもしれない…。そう考えると、振られた理由は全部そこにあるように思えてしまって、深く深く傷つきました。

この恋があっけなく終わったことは、私の中で大きな心の傷となりました。
「恋をしても、どうせまた同じ結果になるんじゃないか」――そう思うと、人を好きになることすら怖くなってしまったのです。

だからこそ、私は決意しました。
「もう二度と同じ後悔を繰り返さないために、ワキガ手術を受けてみよう」 と。

手術には不安もありましたが、それでも「自分を変えたい」という気持ちが勝ちました。あのときの失恋がなければ、今の私はこの決断に踏み切れなかったかもしれません。